手荒れ肌荒れに良い油悪い油。花粉症などのアレルギーにも効く亜麻仁油

油と言うと「太る」というイメージがあります。以前は油抜きダイエットや、アトピーの方などはお医者さんで油を摂らないように言われたことがあるかもしれません。

しかし最近では、良い油を摂って痩せるというダイエット方法もありますし、アトピーやアレルギーが改善されるなど研究で分かってきています。その他にも、うつ病やがんなどにも効果があると言われています。

中々改善されない、手荒れや肌荒れも、良い油を摂って肌に水分や油分が戻るきっかけになればと思います。

スポンサーリンク

油は生きていくためには不可欠

油=脂質は、人間が生きていくうえでなくてはならない、糖質、たんぱく質、脂質といった「三大栄養素」の一つです。

油の働き

油の働きの一番は、糖質やたんぱく質と同様、人間が生きるために必要なエネルギーのもとになるということです。

油は食べた後、十二指腸で胆汁によって乳化され、肝臓から出る膵液に含まれるリパーゼという酵素により、グリセロール、モノグリセリド、脂肪酸などに分解されます。

そして、胆汁酸によりより小さい粒子になり分散して、小腸で吸収され体内に行きエネルギーになります。余った脂質は脂肪細胞に蓄えられますが、必要に応じて再び脂肪酸になり、エネルギーとして利用されます。

エネルギーを使うときにはまず糖質が使われます。有酸素運動など体を動かし始めてから20分くらいで糖質であるブドウ糖が消費され、脂質を使い始めます。

運動だけではなく、普段の生活でも、脂質がエネルギーに変えられています。

注意:糖質は一気に摂ってしまうと膵臓から出るホルモンのインスリンにより血糖値が急激に下がります。インスリンは、糖質を脂肪に変えて蓄える性質があるため、肥満につながります。

糖質の話はこちら

このように、糖質がなくなると脂質をエネルギーにする働きがあります。同じ量でも約2倍もエネルギーを生み出してくれるんです。

手荒れ肌荒れに重要な役割

エネルギー源のほかにも、脂質は細胞の材料になったり、ホルモンなどの体内分泌液の材料になります。

細胞の膜は脂質とタンパク質でできてますが、細胞膜はブドウ酸やアミノ酸や酵素など、細胞にっとって栄養になるものをを取り込んだり、細胞内で発生する毒素を排出したり、有害物質の侵入を防いでくれます。

また、ビタミンの吸収を助けたり(ビタミンA,D,E,Kは、脂溶性ビタミンと言って、脂質に溶けるビタミンですが、脂質がないと体内に取り込まれないのです。)、体脂肪により体温を保つ役割をしてくれます。

脂質が不足することで、体力がなくなり疲れやすくなったりホルモンバランスの乱れ、乾燥肌、シミやしわなど、肌荒れの原因になってしまいます。

油の種類

手荒れや肌荒れ、もちろん生きていくうえでも油が重要なのはお分かりいただけたと思いますが、油の種類によっては、逆効果になってしまうことがあります。

その前に、ちょっと油の説明をしますね。

まず、油を分類するときに、飽和脂肪酸不飽和脂肪酸とに分けられます。

ちょっと難しいんですが、これは分子の構造と、それにともない液体になる温度(融点)の違いにあります。

脂肪酸は、炭素水素酸素が鎖のように連なってできています。酸素がははじの部分だけにくっついていて、鎖の部分は炭素と水素でできています。この炭素と水素がつながっているものが飽和脂肪酸で、つながっていないところがあるものが不飽和脂肪酸です。

飽和脂肪酸
融点が高い。常温で個体。炭素と水素がつながっている。バルミチン酸、ステアリン酸、など(牛脂、豚油、バター、ココナッツオイル、パーム油など)

不飽和脂肪酸
融点が低い。常温で液体。炭素と水素が所々つながっていない。αリノレン酸、リノール酸、オレイン酸など(大豆油、菜種油、ごま油、亜麻仁油、魚油など)

引用元:http://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch3-4/keyword2/

不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と、多価不飽和脂肪酸に分かれます。

一価不飽和脂肪酸
炭素と水素が途切れるところが一つだけもの。オメガ9系。

多価不飽和脂肪酸
炭素と水素の途切れるところが二つ以上のもの。オメガ3系、オメガ6系。

引用元:http://www.nissui.co.jp/academy/market/20/

この中でも大切なのは、多価不飽和脂肪酸のオメガ3と、オメガ6です。

オメガ3系に含まれるαリノレン酸と、オメガ6に含まれるリノール酸は体内で作ることができない脂肪酸で、「必須脂肪酸」と言います。必須脂肪酸は体内で生成できないため食品など外から摂取する必要があります。

オメガ3系とオメガ6系

この2つのは、炭素と水素がつながっていないところが違います。

オメガ3系の不飽和脂肪酸は、炭素と水素のつながりがないところが、数えて3番目から始めり、オメガ6系の不飽和脂肪酸は、数えて6番目から始まります。

それだけではなく、オメガ6系とオメガ3系は体内で正反対の働きをします。

オメガ3系:炎症を抑える。血液凝固を抑える。
・αリノレン酸(亜麻仁油、紫蘇油、えごま油、魚の脂、サチャインチオイル、ヘンプシードオイル):
・EPA(エイコサペンタエン酸):血液拡張作用。アレルギー抑制効果。炎症を抑制する脂肪酸。がん抑制作用
・DHA(ドコサヘキサエン酸):がん抑制作用。アレルギー抑制効果。視力回復効果。

オメガ6系:炎症を促進。血液凝固作用
・リノール酸:短期的にコレステロール値を下げる(紅花油、コーン油、大豆油、ヒマワリ油、米油、トウモロコシ油、ごま油、綿実油):炎症を促進させる
・アラキドン酸:細胞膜を構成。血液凝固作用。アレルギー促進作用。炎症を促進する脂肪酸

最近問題になっているのは、オメガ6系の脂肪酸の摂取が増え、アレルギーや成人病などが増えていると言われています。

しかし、オメガ3とオメガ6は、どちらが良い悪いということではなく、両方とも必要な脂肪酸です。摂るバランスが重要です。

オメガ3系:オメガ6系のバランスは、1:3、1:4が理想とされていますが、今はオメガ3の摂取が非常に少なく、1:20ほどになっていると言われています。

手荒れや肌荒れを悪化させる油

オメガ6が増えているとは、普段口にする食品に多く含まれているからです。

脂質は、植物性油や動物性油脂だけではなく、乳製品や、豆類、海藻類、穀類などにも含まれています。

ビタミンやミネラルと一緒に摂取できとても良いのですが、日本人の食事の内容が変わってきたことと、トランス脂肪酸も多く摂っているからだと言われています。

トランス脂肪酸

先ほど、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の説明をしましたが、不飽和脂肪酸は炭素と水素がくっついていないところがありました。ここに酸素がくっつきやすく、酸化しやすい脂肪酸なんです。

日持ちをさせるために、人工的に水素を添加して、飽和脂肪酸に似せたものが作られます。これがトランス脂肪酸です。

トランス脂肪酸は体内に入ると分解するのに大量の水を使い、細胞から水を持って行ってしまうので細胞がやわらかさがなくなってしまいます。さらに、ビタミンやミネラル、消化酵素の消費も大きくさらに代謝の際に大量に使ってしまいます。

これだけでも肌に良くないかがわかりますよね。

インスタントラーメン、スナック菓子、カレー粉、ドレッシング、マヨネーズ、マーガリン、ショートニング、砂糖を多く含む低定価のチョコレート、菓子パン、クラッカー、アイスクリーム、缶コーヒーなどは、トランス脂肪酸が多く含まれているので注意です。

植物性油脂、食用植物油、加工油脂、にも気を付ける

油の中には、日持ちさせるためや、見た目や匂いを調整するのに精製して、加熱処理したり酸化防腐剤が入っているものがあります。

油のもとになる豆や植物の種などは、洗浄する際に食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄などを取り除き酸化しないようにしています。

油を搾りだすために、ヘキサンやヘプタンという溶剤を加え加熱処理が行われます。その後も、110度ほどで脱色され、250度で長時間熱せられて脱臭されます。

植物油は、150度を超えると分子構造が突然変異を起こし160度を超えると確実にトランス脂肪酸になります。200度を超えるとトランス脂肪酸が急激に増加します。

菓子パンやチョコレートなどの裏の成分表を見てみてください。植物性油脂、食用植物油、加工油脂と書かれているものには注意が必要です。

熱に強い油

インスタントのものやお菓子だけではなく、もちろんお家で揚げ物や炒め物を作りますよね。

スーパーなどで食用油を買うと思いますが、大量生産されている安いものはトランス脂肪酸が含まれている可能性が大きいと思ってください。

では、揚げ物や炒め物にはどんな油を使えばよいの?

熱に強い油は、一価不飽和脂肪酸のオメガ9系(オリーブオイル、菜種油、アーモンドオイル)やごま油や米油です。
※130度を超えるとサラダ油と同様トランス脂肪酸を生成してしまうので注意です。

気をつけたいのは、オリーブオイルも偽物が出まわっているということです。

日本では、オリーブオイルの表示に対して規定されていないそうです。さらに、サラダ油や安定価の油を混ぜていることもあるんだとか。本当かどうかは分かりませんが、この量でこの値段?と思ったことはあります。

安心して求められる業者を探すのが一番かもしれません。

揚げ物や炒め物に使うなら、てんぷら屋さんでも使用されている太白ごま油がお勧めです。

ごま油は、抗酸化物質が含まれていて、他の油に比べると酸化しにい油なので保存にも便利です。スーパーでも置いてありますし、求めやすいと思います。ちょっと高価ではありますが、トランス脂肪酸の含まれているものを使って肌が荒れるよりも良いかなと。思うわけです。もちろん摂りすぎはダメですよ。

手荒れ肌荒れに良い油(オメガ3)

最近よく聞く「積極的にオメガ3系の油を摂りましょう!」というのは、オメガ6系、トランス脂肪酸の油を多く摂ってしまっているからだというのがお分かりいただけたと思います。

オメガ3系の油

亜麻仁油、えごま油、魚の脂、サチャインチオイル、ヘンプシードオイル、魚油などありますが、中でも亜麻仁油は注目されている油です。

亜麻仁油【亜麻仁油が注目されるわけ】

オメガ3系に多く含まれるαリノレン酸
オメガ6系に多く含まれるリノール酸
オメガ9系に多く含まれるオレイン酸

これらは、オメガ3系だけにαリノレン酸が含まれている。というわけではなく、リノール酸もオレイン酸も含まれています。含まれる量の割合でオメガ3系なのか6系なのか9系なのか、飽和脂肪酸なのかという具合に分けられます。

亜麻仁油は、オメガ3が高濃度に含まれた油。ということになります。αリノレン酸が含まれる割合は、えごまの方が少し多いのですが、亜麻仁油には、水溶性食物繊維不溶性食物繊維の両方が含まれいて、その割合は理想の割合です。繊維質は、腸の運動を言う流すほかに毒素を減らし、血糖値を安定させるなどの効果があります。

また、その中には「リグナン」という繊維も含んでいます。この「リグナン」は、がん抑制効果が高いと言われています。亜麻仁油のほかにも「リグナン」を含む植物(ライ麦やソバなど)はありますが、その中でも特に多く含むのが亜麻仁油です。

食物繊維は老廃物の排出に役立つので、アトピー性皮膚炎、花粉症などの炎症を抑え免疫力を高める効果があり、手荒れや肌荒れには向いていると思います。

また、カナダやロシアなど寒冷地域で栽培されます。そのため種子が寒さで凍ってしまわないように種子の中の脂肪が非常にやわらかいものになっています。

デメリット

良い油ではありますが、調理法や保存法などを間違ってしまうと、たちまち悪いものに変わってしまいます。

というよりも、油はすべてにおいてそうですが、αリノレン酸は特に、酸化に弱いということです。そして、熱にも弱く揚げ物や炒め物には不向きです。スープやラーメンの上に欠けないようにと記載しているものもあります。

また、最近では人気があるので粗悪なものが出回っていることも考慮してください。

先ほど、オリーブオイルのところでも言いましたが、安心して購入できる業者を選ぶことが良いんじゃないかと思います。

良い亜麻仁油の見分け方

・日光に当たらないように、黒っぽいもの、色の濃いものに入っているもの。
・低温圧搾(コールドプレス)のもの。30度以上の熱を加えず原料を搾って抽出する方法。
・農薬を使っていないもの。添加物が入っていないもの。
・消費期限は役1カ月半

安心できる亜麻仁油

オメガニュートリジョン社

世界トップクラスの有機オイルメーカーで、アトピーや成人病の改善に食事療法を行っているところでは、このオイル以外は使わないところもあるそうです。

もちろんサプリメントでも効果あり

亜麻仁油を摂取するのには「生」が良いと言われます。そのままが苦手なな方や、使い切らないんじゃないかと保存に心配な方はサプリメントでも効果はあります。

食事療法を行うところでもサプリメントを使用することがあるので、心配せず摂って良いと思います。もちろん安心できるものであることは変わりありません。

安心できる亜麻仁油のサプリメント

フラーガン

亜麻仁油と、効果を高めるためにアルガンオイルが入っています。もちろん全てオーガニックで、生産基準の検査を受けている機関から認定された農場で作られています。
合成着色料、保存料は一切不使用。

亜麻仁油サプリのお店【フラーガン】公式サイト

まとめ

まず、手荒れ肌荒れを改善する際(または、アトピーやアレルギー改善など)、オメガ3系の油を摂る場合、今までの食生活を変えないで摂取するよりも、今まで摂っていた油を減らさないと、改善しにくいとされます。

今まで食べてきた食事の中には、農薬、化学調味料、防腐剤、食品添加物がたくさん含まれていると思ってください。これらは、脂肪にたまり排出されにくい毒素で、体内の脂肪酸の組織が変わるには3カ月~半年以上かかるります。
大人の場合は、毒素が溜まってしまっているから、さらに時間がかかる場合があるそうです。

結果が出ないからと言ってすぐやめるのではなく、ちょっとずつ変わるので、長期で続けることをお勧めします。
とはいうものの、良い油だからと言っても、過剰摂取はダメですよ。

生の油であれば、小さいスプーン1杯か2杯まで。サプリメントは決められた摂取量を守りましょう。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

error: Content is protected !!